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ブルーシートの選び方│薄手から厚手まで用途に合わせた素材をおすすめ!

ブルーシートの選び方│薄手から厚手まで用途に合わせた素材をおすすめ!

ブルーシートには、サイズや厚みの異なる種類がさまざまあります。防炎、UVカット、遮熱、防音などの機能が付いたものもありますので、用途にあった製品をお選びください。こちらの豆知識は、養生や防災など目的に適したブルーシート選びに迷われている方向けに、選び方や注意点をご紹介しています。

ブルーシートとは

ブルーシートは、ポリエチレンなどの合成樹脂を織ってシート状に加工したシートです。練り込んだシートの表面にフィルムがコーティングされ、その際に青い顔料が混ぜられているため青色の素材となっています。防水性能が高く軽量ですので、身の回りではレジャーシートとして、また雨除けカバー、ホコリ除けなどの目的で作業性が高いシートとして利用されています。建築の現場では床や壁の養生シートや野積みシートなどの用途や、運送業ではトラックシートとしても使用されており、より強度の高いシートも開発されています。

ブルーシートの選び方

ブルーシートの選び方を、サイズ・厚み・機能などの観点からご紹介しています。

サイズ

雨養生や野積みなど養生シートとして使用する場合、たくさんの小さいシートを組み合わせて使用するよりも、一度に覆えるぴったりサイズのシートを選んだ方が、作業の効率化や隙間からの水漏れ防止にも繋がります。

規格サイズ

ブルーシートの規格サイズは、1間(1,820mm)間隔で大きくなります。これは住宅養生に合わせやすいように、住宅設計の尺貫法が基になっているからです。3.6×5.4m、5.4×5.4m、5.4×7.2mといった形でサイズが設定されています。

呼び寸法(呼称サイズ)

ブルーシートの実際のサイズは、表記されているサイズとは異なりますので注意が必要です。これは周囲にハトメを取り付ける際に折り返すため、仕上がり寸法が10cm前後小さくなるためです。

呼び寸法(呼称サイズ)[m] 実寸サイズ[m]
3.6×5.4 3.53×5.4
5.4×5.4 5.29×5.30
5.4×7.2 5.29×7.10
7.2×7.2 7.10×7.10
7.2×9.0 7.10×8.91
10.0×10.0 9.79×9.79
※上記のサイズは一例です。製品によって実際のサイズは異なります。

<表1.呼び寸法と実寸サイズの比較>

番手(厚み)

ブルーシートの番手とは、梱包に掲載されている「#(シャープ)」が付いた重さを表す番号のことです。シートで最も多く使用される3.6×5.4m(2間×3間)の重さを基準としていて、#3000の場合は約3,000g(3kg)、#4000の場合は4,000g(4kg)となります。#1000など数値が小さいものは薄くて耐久性の低い使い捨てブルーシート、#5000などの数値が大きいものは厚くて丈夫なブルーシートといった厚みの基準となります。

番手が表記されていないブルーシートは、透けて見えるほど生地が薄く耐久性がありませんので注意が必要です。

薄手シート(#1500以下)

番手が#1500以下のシートは、薄手で耐用年数が短いため使い捨てか短期の養生に向いています。簡易的な目隠しとしても用いられ、軽量で取り扱いしやすい点が特徴です。価格は比較的安いものが多いので、短期使用の場合はコストパフォーマンスにも優れています。

中厚手シート(#2000~#3000)

一般的な厚みのシートで、防水性能に優れます。耐用年数は半年~1年のものが多く中長期での屋外の利用に適しております。工場現場の養生や、災害時の防水シートなどに最適で、敷物として利用される場合も#2200以上を目安としてください。屋外の利用でどれが良いかお悩みの方は、まず#3000を利用されるのがおすすめです。#3000以上のシートは一定以上の厚みがあり、サイズが大きくなれば重たくなって作業効率にも関わりますので注意が必要です。

厚手シート(#4000~#5000)

厚手で丈夫な#4000以上のシートは、耐候性があり長期利用に最適です。耐用年数は4年~5年となっており、導入費用は高額になりがちですが、長期的にみるとコストパフォーマンスが高くなる場合もあります。また、規格サイズでの製品があまり市場にないため、オーダー製品としての販売が多くなっています。

超厚手シート(#5000以上)

#5000以上の超厚手シートは、超長期間の使用に適しているシートで、主な用途は資材養生や緑地帯養生などです。資材の保護だけではなく、簡易テントの被覆用としても利用されています。重量が重くなり作業性は高くありませんので、頻繁に張り替える用途には向いていません。

※上記のサイズは一例です。製品によって実際のサイズは異なります。

<グラフ1.ブルーシートの番手と耐用年数>

機能

製品によって紫外線・熱に強いものや、防炎・防水性能が高いものなどがありますので、用途に合わせた機能の観点からもお選びいただけます。

  

紫外線防止

屋外で使用する場合、紫外線による劣化で破れてしまうケースが多くあります。紫外線劣化防止剤が配合されているUVシートは、紫外線による劣化速度を遅らせて、同様の厚みのシートよりも耐用年数が上がります。

  

防炎

ブルーシートの素材であるポリエチレンは、火を近づけると溶けたり燃えたりする特性があるため、安全性が求められる場所では防炎機能が備わっているシートが利用されます。

防炎とは「燃えにくい」性質のことであり、小さな火源に接しても炎が当たった部分が焦げるだけで着火せず、自己消化性により燃え広がりにくくなっています。

火災対策用の野積みカバーや、建築・建設現場などの壁面養生材や橋梁工事などの床面養生、または資材のカバーなどにおすすめです。

  

防音

解体工事現場や、建設工事現場など大きな音が出る場所では防音性能が高いシートが重宝されています。壁養生として使用することで、何十dBもの騒音を半減し周囲への配慮をすることができます。

※防音シートの効果は、製品の種類や施工の状態、距離によって異なります。   

遮熱

遮熱効果のあるシートは表面が太陽光を反射するように設計され、真夏の日差しから資材を守る用途で役立ちます。

工場や倉庫で長期使用するカバーや、農業用ハウスの天幕材として利用されており、農業の現場では乱反射効果による農作物の色付けを促進できる効果も期待できます。トラックで運ぶ資材を守る際の遮熱保冷シートにも最適です。

  

粉塵吸着

静電気を利用して飛散物を吸着させることができる粉塵吸着シートで、粉や塵、ホコリなどが発生する塗装内装、外装工事などの作業現場で利用されています。ブラック色など色が濃いシートを利用すると、吸着した粉塵やチリがひと目で分かります。

ハトメ

ブルーシートの周囲に付いている丸い穴の空いた金属の金具をハトメと呼びます。紐やワイヤーなどを通して固定するために使用されます。

ブルーシートによく表記されている「900P」や「900ピッチ」というのは、ハトメのピッチのことで、900mm(90cm)間隔で付いているという意味です。

ホームセンターなどで打っているハトメパンチセットを使用して、DIYでハトメを取り付けることも可能ですが、最初から取り付けられている方が作業の手間が減りますので、理想のピッチで取り付けられているものがあれば選択してください。

ハトメはアルミでできている場合が多く、つぶれにくく高強度です。より丈夫さを求める場合には、より変形しにくくハトメ部分から避けるリスクを低減したポリカーボネートなどもおすすめです。

ハトメの代わりにジョイントホールが付いているものもあり、廃棄の際の分別の手間が省け、リサイクルもしやすくなります。何度もシートの入れ替え作業を行う場合は、止め穴があいているものをお選びください。

カラー

ブルーシートといえば、青色のイメージが強いですがカラーバリエーションも豊富です。レジャーシートなどに使用する場合はおしゃれなデザインを重視して、ホワイトやパステルカラーなどが選ばれています。

養生に使用する場合にも、景観に気を付けなければならない場所ではODグリーンカラーも人気の製品です。

用途

ブルーシートは、養生や防水カバー、レジャーなどあらゆる用途で利用されています。環境に合わせたシートを選ぶことで作業性や耐久性が上がりますので、以下を参考に最適なシートを選んでください。

屋内の養生

短期的に使用する防水カバーや使い捨てシートなどの場合は、薄手(#1000~#2000)のブルーシートで対応できます。繰り返しの長期利用などの場合は中厚手(#2000~#3000)のものがおすすめです。風よけカーテンや、仕切り幕などにも使用されることがありますが、万が一の火災の際に屋内の広がりを防ぐために防炎機能の付いたシートも重宝されています。

屋外の養生

建築現場の床養生、壁養生やホコリ除け、防水カバーや、土木工事の野積み、コンクリート養生、資材養生などにブルーシートは多く利用されています。また農業の現場では、肥料の養生や耕運機養生、肥料養生などにも使用され、屋外での耐久性が求められています。養生する場所の景観にも配慮される場合は、ブルーだけではなくホワイトやODグリーン色の製品もあります。

厚みのあるシートは、耐久性が高く中厚手から厚手(#3000以上)がおすすめで、さらにUV対策機能が付いていると、紫外線による劣化を防ぎ長期的に利用できます。

より長期的に使用する場合は、規格品は少なくなりますが#5000~#7000の超厚手素材もおすすめです。資材の保護だけではなく、簡易倉庫のテントとしても使用できる厚みです。

レジャー

お花見、BBQ、花火大会などのレジャーに使用する場合は、利便性はもちろん見た目も重要視されます。カラフルなカラーシートや、おしゃれな柄シートなども人気です。

敷物として利用される場合には、#2200以上のものをご使用ください。

防災用

地震、台風、豪雨などの自然災害の際には、主に屋根への被害が懸念されます。災害後は、屋根の補修工事に1年以上かかることもあり、それまでの二次災害を防ぐ応急措置としてブルーシートが利用されます。薄手の素材では、防水性が不十分で雨漏りによりかけ直さなければならないリスクがありますので、#3000など軽量ながらも耐用年数があるものがおすすめです。

また、地震直後や数日後は火災が発生するリスクが高く、火元が小さくてもブルーシートに引火して燃え広がると非常に危険です。防炎機能が付いたシートですと安全性が高まります。

トラックシート

トラックの荷台シートとしてもブルーシートが利用されています。十分な防水やUVカット機能がついた#4000~#5000の厚手のシートがおすすめです。トラックシートの中では比較的安価に調達できますので、簡易的な雨除けや農作業などにご利用ください。

※トラックシートに関しては、トラックシートの選び方もご覧ください。

ブルーシートのオーダーメイドについて

ブルーシートは規格品だけではなく、オーダーメイド品もあります。量販店では取り扱いのない大型サイズや規格外のサイズで製作できるのはもちろん、ハトメの位置やオプション加工なども指定できます。選べる素材も防炎、UVカット、カラーシートなど環境に最適なものを選ぶことができます。

またホームセンターなどで販売されているブルーシートは、外国産の生地が多いですがオーダーシートには、高品質な国産生地も多くありますので、長く使えてコストパフォーマンスが高い生地を選ぶことができます。

ブルーシートの選び方まとめ

一概にブルーシートといっても、サイズ・厚み・カラー・機能などが異なりますので、用途や環境、ご予算に合わせたブルーシートを選択してください。トラデポでは、多くの規格シートやオーダーシートも取り揃えておりますので、お気軽にお問合せください。